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フロー反応系におけるキラル不均一系触媒を用いた不斉炭素–炭素結合生成反応

 触媒的不斉炭素–炭素結合反応は、光学活性体を得る最も優れた方法の一つであり、様々な不斉触媒が過去20年間において開発されてきました。しかしながら、触媒の効率性の指標である触媒回転(TON)の観点からすると不斉水素化反応等に比べると低い値を示しており問題がありました。これらの問題点は、不均一系キラル触媒を用いた連続フロー反応を行うことにより解決される可能性があります。実際、連続フロー反応系は、一般的なバッチ反応系に比べて様々な利点があります。そこで、キラル不均一系触媒を用いたフロー反応系の不斉炭素–炭素結合生成反応の最近の動向をまとめました。


論文へのアクセス

  1. Asymmetric Carbon-Carbon Bond Formation under Continuous Flow Conditions with Chiral Heterogeneous Catalysts,
  2. T. Tsubogo, T. Ishiwata, S. Kobayashi,
  3. Angew. Chem. Int. Ed., 52, 6590-6604 (2013). DOI: 10.1002/anie.201210066