化学科への進学案内
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進学案内
化学科について・化学科の概要(ビデオクリップ ) |
化学とは?
現代の化学の研究は、宇宙のはてに存在する分子を電波望遠鏡で観測する宇宙化学から、最新のレーザー光計測により生きた細胞を調べる生命化学まで、実に幅の広い分野にわたっています。皆さんが物理学や生物学の研究と思っている研究が、実は最先端の化学研究の一部になっているのです。化学が最も得意とする新しい有用な物質の創成を目指す合成化学、物質変換からエネルギーや地球環境の問題にまで取り組む触媒化学、分子の構造・振る舞いを見る、あるいは見る方法を開発する物理化学や分析化学など、皆さんにお馴染みの分野も、もちろん化学の中心分野を構成しています。これらすべての分野に共通しているのは、自然界の様々な現象を、分子という概念に基づいて理解しようという点であり、そのような自然科学はすべて化学であるということになります。
化学という言葉は、英語のChemistryの訳語です。Chemistryは錬金術(鉛などの卑金属から金などの貴金属を作り出す一種の魔術)を意味するAlchemyから派生したものです。その意味を踏まえて、Chemistryに化学という訳語を与えた先人の知恵は、大いに賞賛すべきものです。この物質を創り出すということが、化学が他の学問と異なる最大の特徴の一つです。
しかし、最近の化学は、錬金術とは容易に結びつかない領域で大きく発展していて、化学という呼び名がやや窮屈になって来ていることも事実です。皆さんが20年後、30年後に研究者として活躍している頃には,化学という言葉はなくなっているかもしれません。あるいは、皆さんが新たにふさわしい名前を考え出しているかもしれません。急速な拡がりを見せている化学のフロンティアをさらに発展させていくには、分野にとらわれず、自然の神秘を分子レベルで解明していこうとする意欲に溢れた皆さんの参画が是非とも必要なのです。
化学科概要
化学教室の歴史は,徳川幕府が創設した蕃書調所の精煉方(1861年)までさかのぼります。東京大学創立の年(1877年)に早くも卒業生3名を出した唯一の学科でした。それ以来、本教室は我が国の化学発祥の地、および先導役として学界、産業界、教育界に多くの人材を輩出してきました。例えば我が国の多くの主要な大学の化学科は、当初ほとんど本学科の出身者により創立されたものです。このような伝統は後進に良く引き継がれ現在に至っています。 本化学科は、物理化学、有機化学、無機・分析化学の基幹3講座、12研究室から成り立っており、広い分野の礎となる理学としての基礎化学研究・教育をカバーする多様な専門を有する教官を擁し、理学部の広範な自然科学研究教育の一翼を担っています。
大正5年に完成した化学東館(写真上)は、本郷キャンパスの中では最古の建物であり、震災・戦災にも生き抜いて、いまなお当時の面影を残しています。なお、内部は昭和59年に改修されています。一方、化学西館(写真下)は昭和58年3月に完成した地下1階地上7階の堂々たる建物で、全館が研究室になっています。両者に挟まれて化学本館(昭和37年完成、平成5年内部改修)があり、完備した講義室・実験室・学生控室・図書室などが皆さんの進学を待っています。
どこの化学系に進むか迷っている人へのメッセージ
化学系学科は各学部にあり学生諸君の選択の幅は広く、どこに進むべきかは悩ましい問題かと思います。理学部化学科は、最も基礎的に深く化学を探究しようという意欲のある学生を望みます。21世紀を迎え、我が国の科学技術のさらなる発展に基礎的研究の一層の推進が求められていますが、本化学科はかねてから、「良き基礎研究の結果は、やがて良き応用を生み出すと」いう考えに基づき、「基礎」すなわちneeds-orientedよりseeds-orientedをより尊ぶことを旨としています。本教室は、広い視野に立ち、また新しい分野に取り組もうとする意欲にあふれた学生を大いに歓迎します。
カリキュラム
化学の学問の性格からいって、化学者は複雑な物質の示す諸性質、諸現象に正面から取り組む必要がある。従って実験を第一に重視する。3年(第5および第6学期)の毎日3,4限をこれにあて、無機および分析化学、有機化学、物理化学の各分野での実験を必修科目として行う。
一方、諸君ができるだけ広い視野に立ち学問を修めることを我々は希望している。前期の3実験科目と卒業研究(第7および第8学期)以外の科目にはできるだけ選択の自由が確保されており、物理学科、生物化学科などの相補的講義を聴講できるようになっている。4年になって、化学特別研究、いわゆる卒業研究が1年間行われる。これは化学教室のいずれかの研究室に各自の希望により配属され、化学の最先端の独創性を目指した研究を行うことになる。これは化学者としての研究生活のスタートとなる。
詳しくはこちら
平成28年度第1・2学年S1S2ターム開講科目
全学体験ゼミナール ~化学の最前線を体験する~
数人のグループを単位として理学部化学科の研究室に加わり、教員の指導の下、最先端の化学に関する実験を経験する。通常の学生実験とは異なり、各研究室において、現在研究が繰り広げれている、まさに「生きた」化学を体験する。本ゼミにより、化学研究のフロンティアに触れるとともに、基本的な研究の進め方や考え方、最新の実験設備の使用法や付随する技術を学ぶ。実験終了後には、成果発表会を開き、グループごとに研究の意義、実験の結果などについて報告する。同報告会を通し、研究成果のアピールの仕方やプレゼンテーションに関するスキルについても会得する。
ガイダンス実施日:4月11日(月)6限 /ガイダンスのみ 教養学部で行う。
開講期間:平成27年8月3日(月)~6日(木)←昨年度情報(確定次第掲載予定)
場所:理学部化学館(本郷キャンパス)
詳細:概要はこちら ←昨年度情報(確定次第掲載予定)
実施要領はこちら
全学自由研究ゼミナール ~未来を拓く化学~
地球レベルから生命現象までの広範な物質世界を、分子レベル、分子集合体レベルで解明し、新しい自然観、物質観を探求する現代化学のフロンティアを講ずる。
化学の各分野の教員が、最先端の研究について易しく解説し、化学の未来について考える。
講義中に研究室見学を行う。
ガイダンス実施日:4月11日(月)6限/ガイダンスのみ教養学部で行う。
開講日:平成28年5月21日(土)、5月28日(土)
場所:理学部化学本館(本郷キャンパス) 2階講義室(1202号室)
詳細はこちら ←昨年度情報(確定次第掲載予定)
総合科目 ~分子化学概論~
ナノテクノロジー、バイオテクノロジーなどの最近の新しい技術の発展に伴って、物事を分子レベルで捕らえる基礎化学の役割が大きくなっている。一方で、化学が自然科学と応用科学のあらゆる領域へと展開するに従い高校の化学と専門課程の化学のギャップは大きくなる一方である。本講義では将来、化学のみならず生物科学や物質関連科学を志向する1、2年生にとって不可欠である最新の化学の考え方を理学部化学科の教官がわかりやすく解説する。医薬、核酸などの生物活性物質の化学、分子の形や配列を自在に繰る超分子化学、生体内で起こる様々な化学反応を時々刻々追跡し生命の起源に迫るケミカルバイオロジー、半導体などの我々の身近にある機能性物質の開発、先鋭化に関わる材料化学、超短パルスレーザーを用いて光と物質の相互作用の本質を探る強光場化学、などをテーマに取り上げ、学部初年のレベルから化学研究のフロンティアに至る道筋を明らかにする。評価は試験及びレポートによる。
開講日:平成28年度 S1S2ターム 月曜5限
場所:教養学部(駒場キャンパス)
担当教員:佃達哉 教授・菅裕明 教授・塩谷光彦教授
平成28年度第2学年専門科目時間表
- 第2学年専門科目のシラバスは決まり次第掲載します。
- 理学部化学科(学部3・4年生向け)の時間割表はこちら・シラバスはUT-mateから確認できます。←昨年度情報(確定次第掲載予定)
- 初級化学英語演習の講義日程は決まり次第掲載します。
- オフィスアワーについて
オフィスアワーとは、教員と学生の皆さんが、授業や演習のみでは対応しきれない部分についての指導と深い議論を行う機会のことです。化学科では、すべての教員がオフィスアワー(例:授業終了後、午後5時~午後6時など)を設定しています。また、学生実習においても、選択課題の各担当教員がそれぞれオフィスアワーを設定し、基礎的な試問のみならず専門性の高い指導を行い、複数担任制のメリットを生かしています。オフィスアワーの時間帯については、各教員宛に問い合わせてください。
駒場 開講科目 |
1限 8:30~10:15 |
2限 10:25~12:10 |
3限 13:00~14:45 |
4限 14:55~16:40 |
5限 16:50~18:35 |
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月 | 0530003
量子化学 I Quantum Chemistry I Yamanouchi |
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火 | |||||
水 | |||||
木 | 0530005 分析化学 I (総論) 小澤 Analytical Chemistry I (Introduction) Ozawa |
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金 | 0530006 有機化学 I Organic Chemistry I (Introduction) Isobe・Nakamura・Ilies・Harano |
0530004 無機化学 I 西原 Inorganic Chemistry I (Introduction) Nishihara |
0530002
化学熱力学 I Chemical Thermodynamics I Ohkoshi |
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土 |
初級化学 英語演習 Elementary Academic English for Chemistry |
初級化学 英語演習 Elementary Academic English for Chemistry |
平成28年度初級化学英語演習について
化学科に進学が内定した皆様には、学部2年A1A2タームに
初級化学英語演習(Elementary Academic English for Chemistry,E-AEC)を開講します。
本英語演習は、英語を専門とする欧米人講師(大学教員等)による実践的科学英語の少人数授業です。
進学が内定しましたら、進学内定者ガイダンスにて本英語演習の説明を行う予定です。
開講日時:第2学年A1A2ターム 土曜日1限(8:30-10:15)、2限(10:25-12:10)
開講場所:本郷キャンパス理学部化学館内
受講者数:10名ずつ4クラス 計40名
(希望者が多い場合にはクラスの数を増やす可能性があります。)
時間割についてはこちらをご確認ください。 ←昨年度情報(確定次第掲載予定)
掲示版
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平成28年度化学科進学者ガイダンス
日時 平成28年4月4日(月)
時間 9:30~
場所 化学本館5階講堂
=スケジュール=
- 学科長の挨拶(9:30~)
- 教員紹介(全教員)(10:00~)
- 理学部化学教室雑誌会入会のご案内
- 教務担当教員の説明(10:30~)
- 安全衛生教育(学科長)(11:00~12:00)
- ハラスメント講習会(12:00~13:00)
- 集合写真撮影(5階講堂前に集合してください。)(13:00~ )
~写真撮影終了後、お昼休憩~ - 化学科教員との面談(14:00~)
*14:00からの面接は5階会議室で行いますので、5階講堂にお集まりください。
*講義及び実験は、4月5日(火)から始まります。
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【以下参考:過去のお知らせ】
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化学科進学内定者ガイダンス
日時 平成27年9月10日(木)
時間 15:00~
場所 化学本館5階講堂
=スケジュール=
- 学科長の挨拶
- 教養学部4学期専門科目担当教員の紹介
- 理学部学生支援室の紹介
- 教務担当教員の説明
*ガイダンス終了後、歓迎会を予定しています。
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理学部化学科進学ガイダンス(5/8(金))の開催について
サイエンスの核をなす化学:基礎からイノベーションまで
・日時 :平成27年5月8日(木) 18:45~19:45
・場所 :教養学部13号館 1323教室
・出席者:西原 寛 教授、佃 達哉 教授 イリエシュ 准教授、小安 准教授、田代 助教
進学ガイダンスポスター.pdf